職業訓練の基礎コースと実践コースの違いを解説|年代別におすすめの訓練コースも紹介
職業訓練の求職者支援訓練は「基礎コース」と「実践コース」から選択できます。
受講を検討している人の中には「基礎コース」と「実践コース」の違いについて気になる方もいるでしょう。
内容を理解しないまま申し込むと、自分に合わないコースを選択してしまうかもしれません。
そこで本記事では、職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」の違いについて詳しく解説します。
記事を読むと、申込方法や受給できる給付金までわかるので、ぜひ参考にしてください!
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目次
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」の違い
職業訓練の求職者支援訓練には「基礎コース」と「実践コース」があります。
どちらを選ぶべきか判断できるように、以下の4つの項目を見ていきましょう。
- 「基礎コース」と「実践コース」の違いを比較
- 基礎コースと実践コースがあるのは「求職者支援訓練」
- 基礎コースの受講に向いている人の特徴
- 実践コースの受講に向いている人の特徴
それぞれに向いている人の特徴も、詳しく解説していきます。
「基礎コース」と「実践コース」の違いを比較
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」の大きな違いは、基礎コースには社会人としてのビジネスマナーやコミュニケーションを身につける「職業能力開発講習」が含まれる点です。
「基礎コース」と「実践コース」の違いについては、以下の表も参考にしてください。
コースの種類 | 職業開発能力 講習 | 訓練期間 | 訓練の種類 | 訓練の連続受講 | 対象者 |
---|---|---|---|---|---|
基礎コース | あり | 1〜3カ月 | 多くの職種に共通する基礎的な訓練のみ | 可能 (条件あり) | 社会人マナーなど基礎から学びたい人 |
実践コース | なし | 3〜6カ月 | さまざまな分野に対応した実践的な訓練 | 不可 | 希望職種の専門スキルを身に付けたい人 |
参考:求職者支援訓練に係るカリキュラムの作成に当たっての留意事項
基礎コースでは、社会人としての基礎的な訓練を目的としています。そのため、ハローワークから受講指示があれば「実践コース」や「公共職業訓練」を連続して受講できます。
一方、実践コースでは、希望する分野の実践的な技能や専門知識の習得が短期間で目指せます。
基礎コースと実践コースがあるのは「求職者支援訓練」
職業訓練には「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
基礎コースや実践コースが選択できるのは、求職者支援訓練です。
そのため、「フリーランスなど雇用保険被保険者の方」や「一定の収入以下のパートの方」も条件を満たすと受講できます。
ちなみに「ジョブトレ」では、求職者支援訓練の実践コースを開講しています。
選択できるコースは「広報担当者養成科」と「事務担当者養成科」の2種類です。
どちらもオンラインで受講できるコースなので、地域に関係なく全国各地から自宅で受講できます。
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基礎コースの受講に向いている人の特徴
基礎コースでは、主に「社会人としてのビジネスマナー」や「多くの職種に共通したPCスキル」などの取得を目指します。
受講に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 社会人経験が浅い
- 正社員として働いたことがない
- 社会人としての基礎的なスキルから学び直したい
- 文書作成・表計算などPCの基礎スキルに自信がない
一方で、社会人経験が豊富な人には向いていません。ビジネスマナーや、ワード・エクセルなどの基本的なPCスキルに問題がなければ「実践コース」を選択しましょう。
実践コースの受講に向いている人の特徴
実践コースでは「希望する職種の実践的な技術」や「専門知識」の取得を目指します。
受講に向いている人の特徴は、以下のとおりです。
- 未経験の職種を希望している
- 基本的なビジネススキルが身についている
- 目指す職業が明確である
- 短期間で就職を目指している
一方で、目指す職業があいまいな人には向いていません。目的がはっきりしないと、授業についていけなかったり、ミスマッチで退校することになったりする可能性があります。
受講期間を無駄にしないためにも、申し込み前に自分の将来に向き合う時間をとりましょう。
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」に申し込む方法
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」に申し込むために、以下の2つの項目を解説します。
- 「基礎コース」と「実践コース」を受講する条件
- 「基礎コース」と「実践コース」に申し込む手順
スムーズに申し込みできるように、順番に見ていきましょう。
「基礎コース」と「実践コース」を受講する条件
職業訓練の「基礎コース」や「実践コース」を受講するには、以下の条件をすべて満たす必要があります。
- ハローワークに求職申込をしていること
- 雇用保険被保険者ではないこと
- 労働の意思と能力があること
- ハローワークから受講指示が出ていること
また、失業保険の受給資格がある方が「基礎コース」や「実践コース」を受講するときは、失業保険や訓練延長給付を受給できる場合があります。
参考:求職者の皆様へ
失業保険や訓練延長給付について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
参考:失業保険の手続きをわかりやすく解説|受給条件や手当の計算方法まで紹介
参考:職業訓練の訓練延長給付金とは?条件や注意点をわかりやすく解説
「基礎コース」と「実践コース」に申し込む手順
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」に申し込む手順は、以下のとおりです。
- ハローワークに求職申込をする
- 職業相談をハローワークで行う
- ハローワークから職業訓練の受講指示を受ける
- 職業訓練の受講申込書を作成・提出する
- 希望する職業訓練校の選考試験(筆記・面接)を受ける
- 合格後、ハローワークで就職支援計画書の交付を受ける
就職支援計画書は、求職者支援訓練の実施期間中に、ハローワークや訓練実施施設で必要になる書類です。交付後は、紛失しないように大切に管理しましょう。
申し込みの注意点や面接に受かるコツが気になる方は「職業訓練の申し込みの流れ8STEP|申込書の書き方や必要なものも解説 」もあわせてご覧ください。
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」で受給できる給付金
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」で受給できる給付金は、以下のとおりです。
- 職業訓練受講手当
- 通所手当
- 寄宿手当
受給するためには条件があるので、順番に解説していきます。
職業訓練受講手当
職業訓練受講手当とは、職業訓練中に審査に通ると月に10万円が支給される手当のことです。
受給するための条件は、以下のとおりになります。
- 失業保険の受給資格がないこと
- 本人収入が8万円以下であること
- 世帯全体収入が月30万円以下であること
- 世帯全体の金融資産が30万円以下であること
- 訓練実施日にすべて出席すること(やむを得ない理由があっても8割以上出席)
- 世帯の中で他に職業訓練受講給付金を受けている者がいないこと
- 過去3年間で不正受給をおこなっていないこと
- 過去6年間に職業訓練受講給付金を受給していないこと
受給の申請は、職業訓練の受講中でも可能です。
ただし、受給中でも受給条件から外れてしまうと支給は停止されます。
申込方法や注意点について詳しく知りたい方は「職業訓練受講給付金はもらえる?条件や審査の注意点をわかりやすく解説」を参考にしてください。
通所手当
通所手当とは、条件を満たすと職業訓練校に通うために支給される手当のことです。
支給の対象者は、以下のとおりになります。
- 失業保険の受給資格者
- 職業訓練受講給付金の支給対象者
- 職業訓練給付金の対象者とならない人で収入が一定額以下(本人収入月12万円以下、世帯収入月34万円以下)で他の支給要件を満たす方
ただし、自宅から職業訓練校まで2km未満の場合や、徒歩で通う場合は受給できません。
通所手当の支給額や注意点については「職業訓練の「通所手当」とは|対象者や支給条件について訓練校が解説」に詳しくまとめています。
支給されるタイミングも紹介しているので、あわせてご覧ください。
寄宿手当
寄宿手当とは、職業訓練を受講する際に、同居の家族と別居して寄宿する場合に支給される手当のことです。
受給するためには、以下の条件のいずれかを満たす必要があります。
- ハローワークから寄宿が認められていること
- 通常の交通機関を利用して通所する往復所要時間が、おおむね4時間以上であること
- 交通機関の始(終)発などの便が悪く、通所に著しい障害が与えられていること
- 訓練施設の特殊性によって寄宿が余儀なくされていること
受給できる金額は、職業訓練受講給付金(月10万円+通所手当)に加えて、原則月10,700円です。
ただし、ハローワークから許可が下りたあとから寄宿を始めないと、寄宿手当の対象になりません。
寄宿するときは、必ずハローワークから許可が下りたあとに開始しましょう。
年代別におすすめの職業訓練
職業訓練には年齢制限がありません。
そのため、年代に関係なく自分の興味や将来像によってコースを選択できます。
しかし、年代によってどういう基準で選ぶべきか迷う方も一定数いるようです。
そこで、20〜50代までの年代別におすすめの職業訓練のコースを紹介していきます。
あてはまる年代の項目を参考にしてみてください。
20代・30代におすすめの職業訓練
20代・30代の方には「未経験のジャンルにチャレンジしてキャリアを築けるコース」や「将来性が期待できる分野のコース」などが適しています。
おすすめのコースの具体例は、以下のとおりです。
- Web制作コース
- プログラミングコース
- 一般事務・経理コース
日本のIT人材は長期的に不足が見込まれているため「Web制作コース」や「プログラミングコース」で習得したスキルは、将来性の高い仕事で活かしやすいです。
参考:IT分野について
また、「一般事務・経理コース」では、キャリアアップするために有効な簿記や労務に関する知識も習得できます。
とはいえ「職業訓練でスキルを身につければ未経験分野に簡単に就職できる」という考えは注意したいところです。
職業訓練を受けたとしても、未経験職種のハードルが高いことは間違いないので、もし未経験分野に就職したい場合は、かなり積極的に就職活動に取り組む必要があります。
40代・50代におすすめの職業訓練
40代・50代の方には「これまでの経験に付加価値をつけられるコース」や「定年まで働くことを目指したコース」などが適しています。
おすすめのコースの具体例は、以下のとおりです。
- キャリアカウンセラー養成コース
- 介護職員養成コース
- パソコン実用系のコース
キャリアカウンセラーとは、就職を希望する人をサポートする職種です。40代・50代で一定の職歴がある方なら、自身の経験に付加価値をつけてスキルアップできる職種です。
また、介護系の職種のニーズは高まっており、コースによっては受講するだけで「介護職員初任者研修」の取得ができるものもあります。
これまでにパソコンスキルを必要とされない職種であった方も、パソコン実用コースで基礎を学ぶと就職先の可能性を広げられます。
FAQよくある質問
職業訓練は連続して違うコースを受講できる?
原則として、2回目の職業訓練を受講するには、前回の訓練修了日または退校日から1年以上が経過している必要があります。
ただし、求職者支援訓練の基礎コースを受講している場合に限って「実践コース」か「公共職業訓練」を連続して受講できます。
とはいえ、いずれにしてもハローワークから受講指示を受けたり、職業訓練校の選考試験にうかったりすることが必要です。
2回目の職業訓練を受講する条件については「職業訓練は2回目でも受けられる?給付金の条件や合格のポイントを紹介 」で詳しくまとめています。
選考試験で落ちるケースや合格のポイントも紹介しているので、あわせてご覧ください。
職業訓練には行かない方が良い?
職業訓練に行かない方が良いかどうかは、人それぞれです。
お金をかけずに未経験の職種にチャレンジしたい人や、将来やりたいことが決まっている人には職業訓練は向いています。
一方で、将来やりたいことがあいまいな人や、なんとなく受講を考えている人だと職業訓練を就職に活かせない可能性も考えられます。
そのため、職業訓練を受講するか迷っている人は、自分のやりたいことや将来の働き方を見つめ直しても良いかもしれません。
職業訓練のメリットや注意点について詳しく知りたい方は「職業訓練校は意味ないって本当?メリットと向いている人を解説」もあわせてご覧ください。
女性におすすめの職業訓練はある?
女性に人気がある職業訓練の例は、以下のとおりです。
- Webデザインやプログラミングなどのパソコン応用コース
- 一般事務や経理などの事務職コース
- 医療事務や介護士などの医療・介護系コース
- ネイリストやアロマセラピストなどの美容系コース
- 保育士コース
また、女性の中には「同性が多い方が安心感がある」「子育てと両立するためにオンラインで受講したい」といったニーズもあります。
女性におすすめの職業訓練については「女性におすすめの職業訓練!人気のコースやメリットを紹介」でさらに詳しくまとめています。
実際に「ジョブトレ」を受講した女性のインタビューも掲載しているので、あわせてご覧ください。
職業訓練の入試は難しい?
職業訓練の入試には、筆記試験と面接があります。
筆記試験に出題される問題は、中学校卒業レベルの数学と国語です。
過去問や例題などを参考にして学習することで、十分に対策は取れるでしょう。
また、面接については、志望動機や目指したい職業を明確にしておくことが重要です。
入試対策について詳しくは「職業訓練の試験はむずかしい?|試験内容と対策法をくわしく紹介」にまとめているので、参考にしてください。
職業訓練は誰でも受講できる?
職業訓練は、ハローワークから受講指示が出ないと受講できません
ハローワークの職員との職業相談によって、希望する分野に就職に必要なスキルを補うために職業訓練は実施されます。
そのため、プログラミングを学びたいからといって、必ずプログラミングコースの職業訓練に申し込みできるわけではありません。
職業訓練の条件や申込方法について詳しく知りたい方は「職業訓練の条件を解説|給付金の審査やコース一覧まで紹介」もあわせてご覧ください。
さいごに
本記事では、職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」の違いについて解説してきました。
職業訓練の「基礎コース」と「実践コース」は求職者支援訓練で選択できます。
大きな違いは、基礎コースには社会人としてのビジネスマナーやコミュニケーションを身につける「職業能力開発講習」が含まれる点です。
そのため、専門分野の知識や技術を集中して取得したい方には、実践コースが向いています。
ちなみに「ジョブトレ」では、求職者支援訓練の実践コースを開講中です。
選択できるコースには「広報担当者養成科」と「事務担当者養成科」の2種類があります。
どちらもオンラインで受講できるコースになるので、自宅から訓練を希望している人にも最適です。
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一覧へ戻る監修者
平原正浩
ワークキャリア株式会社 求職者支援訓練 本部運営チームリーダー
ワークキャリア株式会社の本部にて、職業訓練校「ジョブトレ」の運営業務全般を統括する。主な業務は訓練制度の把握や訓練運営体制の整備、開校申請など。
ライター
いしい ゆうすけ
Webライター
ワークキャリア株式会社の求職者支援訓練事業「ジョブトレ」にて、SEOメディアの執筆を担当。過去に販売職から営業職への転職経験あり。自分自身が悩みながら行動した経験をもとに、読者の問題解決につながる記事を目指して執筆している。