仕事を辞めたらもらえるお金10選|失業保険以外にもらえるお金・受給条件について解説
「仕事を辞めたあと、再就職までの生活費が足りるか心配……」と、退職後のお金の不安を抱えている方は多いのではないでしょうか。
そのような方たちのために、退職後に申請するとお金がもらえる制度があるんです。
これらの制度を活用すれば、お金の不安を解消しながら転職活動やスキルアップに集中できます。
この記事では、仕事をやめたらもらえるお金10選を紹介し、受給条件やもらえる金額などについて解説していきます。
ちなみに、最近では完全オンラインかつ受講費無料で受けられる職業訓練があるんです。
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目次
仕事を辞めたらお金がもらえる制度はたくさんある
仕事を辞めたらお金がもらえる制度として「退職金」や「失業保険」が思い浮かぶかもしれませんが、実はそれ以外にもたくさんの制度があります!
主に「雇用保険に加入していた人」が利用できる制度と、「雇用保険に加入していない人」が利用できる制度に分かれます。
とくに雇用保険に一定期間加入していた人には、あまり知られていない多くの制度があり、これらを活かさない手はありません。
仕事を辞めたらもらえるお金一覧
仕事をやめたらもらえるお金には、次のような種類があります。
雇用保険に加入していた人がもらえるお金 | |
①失業保険 | 再就職までの生活費のサポートとしてもらえる手当 |
②技能習得手当・寄宿手当 | ハローワークの指示で職業訓練を受ける場合にもらえる手当 |
③傷病手当 | 病気やケガで15日以上仕事をすることができない人がもらえる手当 |
④高年齢求職者給付金 | 65歳以上の人が失業したときに、失業保険の基本手当の代わりにもらえるお金 |
⑤特例一時金 | 冬季の雇用など、季節的に短期間のみ働く人が失業したときにもらえるお金 |
⑥日雇労働求職者給付金 | 日雇いで働く人が失業したときにもらえるお金 |
⑦教育訓練給付金 | 労働者または再就職を目指すほうがスキルアップのために教育訓練を受ける場合にもらえるお金 |
⑧広域求職活動費と移転費 | 遠方での就職活動や就職をする人がもらえるお金 |
⑨再就職手当 | 失業保険をもらっている人が、早期に就職が決まったときにもらえる手当 |
雇用保険に加入していなかった人がもらえるお金 | |
⑩職業訓練給付金 | 職業訓練で就職に役立つスキルを学ぶ人がもらえるお金 |
【その他の制度】求職者支援資金融資 | 職業訓練給付金だけでは生活費が足りない人が「借りられる」お金 |
上記のようにたくさんの制度があり、受給条件やもらえる金額などはそれぞれ違います。
また、正社員だった人だけではなく、パートやアルバイト、派遣社員だった人でも条件を満たせば申請できます。
自分で申請しないともらえない
これらの制度はすべて、自分でハローワークに申請しないともらえません。
当然ですが「制度の存在を知らなかったらもらえない」ということです。
制度を知らなかったばかりに、もらえるはずのお金がもらえないのは悔しいですよね。
まずはどんな制度があるかを知り、自分が条件に当てはまるかどうかを見極めて、賢く制度を利用していきましょう。
自分に当てはまる制度が今回はなかったとしても、一度理解しておけば、今後役に立つときがくるかもしれません。
知っておくと役立つ各制度について、以下でひとつひとつ見ていきましょう!
雇用保険に加入していた人がもらえるお金
まずは、雇用保険に一定期間加入していた人がもらえるお金を紹介します。
雇用保険に加入していた期間が短すぎる場合は受給対象にならない場合があるので注意しましょう。
①失業保険
仕事を辞めたらもらえるお金として真っ先に思い浮かぶのは「失業保険」ですよね。
失業保険は、失業中の人が生活の心配をせずに就職活動をおこない、1日でも早く再就職できるように支援するための手当です。
制度の正式名称は「雇用保険の基本手当」で、「失業手当」「失業給付」と呼ばれることもあります。
失業保険をもらうには、次の受給条件をすべて満たす必要があります。
【失業保険をもらえる条件】
- 働く意思と能力があるが、失業状態である
- 雇用保険の加入期間が一定期間以上ある
(自己都合退職の場合は12カ月の加入期間、会社都合の場合は6カ月以上の加入期間)
- ハローワークで求職の申し込みをおこない、求職活動をしている
その他にも、退職した理由や退職時の年齢によってもらえる金額や日数が変わるなど、さまざまなルールがあります。
次の記事で、失業保険の受給条件や給付日数、金額などについて詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてください!
参考記事:失業保険をもらうには?
②技能習得手当・寄宿手当
失業保険を受け取っている人が、ハローワークの指示で職業訓練を受ける場合にもらえるのが「技能習得手当」です。
技術習得手当には、受講手当と通所手当(職業訓練校までの交通費)の2種類があります。
また、その公共職業訓練を受けるために、家族と別居して暮らさなければならない場合に「寄宿手当」が支給されます。
どれも失業保険とは別で支給されるもので、金銭的にさらに手厚いサポートが得られます。
【技能習得手当・寄宿手当の内容と金額】
名前 | 内容 | 金額 | |
技能習得手当 | 受講手当 | 職業訓練を受けた日にもらえる手当 | 1日500円(上限40日分) |
通所手当 | 職業訓練に通うための交通費手当 | 上限42,500円 | |
寄宿手当 | 職業訓練に通うために家族と別居する場合の手当 | 月額10,700円 |
これらの制度は、失業保険をもらいながら職業訓練を受ける方が対象となるので、まずは失業保険の受給条件を満たしている必要があります。
また、失業保険をもらいながら職業訓練をうけるには、失業保険の残り受給日数が3分の1以上あることが条件になっています。
技能習得手当、寄宿手当の制度を利用したい場合は、早めにハローワークに相談しましょう。
厚生労働省:技能習得手当について
【職業訓練ってなに?】
職業訓練とは、就職を希望している人が再就職に役立つ知識やスキルを習得するための公的制度のこと。
職業訓練には、Webスキルコース、事務系コース、保育士や介護士育成コースなど、さまざまな職種を目指せるコースがあります。
詳しくは次の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
参考記事:ハローワークの職業訓練校とは
③傷病手当
「傷病手当」は、失業保険をもらっている人が、病気やケガのために15日以上求職活動ができない場合に支給されます。
通常、失業保険をもらうには、求職中であることを証明するために求職活動の実績を報告しなければなりません。
もし求職活動の実績がなければ、その月の失業保険は支給されません。
しかし、病気やケガで求職活動ができない状態になってしまった方に対しては、申請すれば傷病手当をもらえます。
失業保険の代わりに支給されるものなので、傷病手当でもらえる金額は失業保険の金額と同じです。
また、傷病手当は「失業保険の残り給付日数」を使って支給されるため、併用はできません。
傷病手当の受給条件は下記になります。
【傷病手当の受給条件】
- 失業保険の受給条件を満たし、受給手続きをした
- 病気やケガで15日以上求職活動ができない状態である
- 病気やケガは、失業保険の受給手続きをしたあとに起こったものである
また、病気やケガで求職活動ができない状態が30日以上になる場合は次のいずれかを選択する必要があります。
【病気やケガで求職活動ができない状態が30日以上続く場合】
- 失業保険の残り給付日数を使って引き続き傷病手当をもらう
- 支給をいったんストップし、失業保険の受給の延長手続きをする
(最大4年間まで延長できる)
やむを得ず病気やケガで求職活動ができなくなった方にとって、とてもありがたい制度ですね!
厚生労働省:傷病手当について
④特例一時金
「特例一時金」とは、リゾート地や冬のスキー場、農業など季節的に特定の期間のみ働く人が失業したときにもらえる手当のことです。
このような働き方をしている方は、一定の期間ごとに就職と退職を繰り返します。
そのため、失業保険を受けるための条件である「雇用保険の加入期間が12カ月以上」を満たせません。
そういった方々でも、一定の条件を満たせば、失業したときの生活費のサポートとして一時金をもらえます。
特例一時金の受給条件ともらえる金額は、下記になります。
【特例一時金の受給条件】
- 離職日から過去1年間に、雇用保険の加入期間が6カ月以上あること
- 労働の意思または能力があるけれど、失業中である
【特例一時金でもらえるお金】
- 失業保険の日額の40日分
ただし、受給期限である「離職日の翌日から6カ月間」を過ぎると受給できないので注意しましょう。
厚生労働省:特例一時金について
⑤日雇労働求職者給付金
「日雇労働求職者給付金」は、日雇い労働をされる方が失業したときにお金がもらえる制度です。
「日雇い労働なのに失業ってどういうこと?そもそも雇用保険に加入できないのでは?」と思われるかもしれませんね。
たとえば、日雇い労働者が派遣会社に仕事の予約をしていたのに派遣されなかった場合、日雇いでも失業したということになります。
そういった場合に、日雇い労働者であっても一定の条件を満たせば失業中の生活費や求職活動のサポートとして日雇労働求職者給付金をもらえるんです。
ただし、そのためには雇用保険に加入しなければなりません。
日雇い労働の場合、一般の雇用保険には加入できないので、ハローワークに行って「日雇労働被保険者手帳(日雇手帳)」を交付してもらう必要があります。
日雇手帳を派遣会社に提出すると、給与から雇用保険が支払われます。
日雇労働求職者給付金をもらうための条件をまとめると、下記になります。
【日雇労働求職者給付金の受給条件】
- 日ごとの雇用契約で派遣労働している
(30日以内の期間を定めて雇用される派遣労働をしている人も含む)
- 今後、常用就職(正社員などの長期雇用)を希望しているまたはハローワークが常用就職への支援が必要と判断した場合
- ハローワークで日雇労働被保険者手帳(日雇手帳)交付し、失業した月から過去2カ月間に通算26枚以上の印紙が手帳に貼られている※
※印紙とは?
日雇いの仕事をして賃金を受け取るたびに貼られる。雇用保険を支払ったことを証明するもの
給付金が支払われる日数は、日雇手帳に貼られている印紙の枚数によって変わります。
日雇い派遣労働をしていて失業中に給付金をもらいたい場合は、ハローワークに相談してみましょう!
厚生労働省:日雇労働求職者給付金について
⑥高年齢求職者給付金
65歳以上の方は、通常の失業保険の支給対象外となりますが、その代わりとして「高年齢求職者給付金」がもらえます。
高年齢求職者給付金は、下記の条件を満たしたうえでハローワークで手続きをおこなうことで受け取れます。
【高年齢求職者給付金の受給条件】
- 65歳以上
- 離職日から過去1年間に雇用保険の加入期間が6カ月以上ある
- ハローワークで求職の申し込みをしている
- 就職の意思といつでも就職できる能力があるが、失業中である
高年齢求職者給付金の日額は、離職日から過去6カ月間の賃金に基づいて計算されます。
また、給付日数は雇用保険に加入していた期間によって下記のような違いがあります。
雇用保険の加入期間 | 給付日数 |
1年未満 | 30日分 |
1年以上 | 50日分 |
受け取れる日数は最大50日で、一括でまとめて支給されます。
厚生労働省:高年齢求職者給付金について
⑦教育訓練給付金
「教育訓練給付金」とは、労働者や求職中の人のスキルアップをサポートするため、指定の教育訓練を受けた場合に費用の一部を国が補助してくれる制度です。
受給条件は次の3つで、失業中の人だけでなく、現在仕事をしている人も活用できます。
【教育訓練給付金の支給対象者】
- 教育訓練受講開始日の時点で仕事をしており、雇用保険の加入期間が3年以上※
- 教育訓練受講開始日の時点で失業中であり、離職日から1年以内であり、雇用保険の加入期間が3年以上※
- 指定の教育訓練を受講し、修了する
※始めての支給の場合は1〜2年以上の加入期間でOK
対象となる教育訓練コースには、そのレベルに応じて「専門実践教育訓練給付金」「特定一般教育訓練給付金」「一般教育訓練給付金」の3種類があり、それぞれもらえる金額が変わります。
教育訓練の種類 | コースの特徴 | もらえる金 |
専門実践教育訓練給付金 | 中長期キャリア形成に役立つコース | 最大で受講費用の70% (年間上限56万) |
特定一般教育訓練給付金 | 速やかな再就職および早期のキャリア形成に役立つコース | 最大で受講費用の40% (年間上限20万) |
一般教育訓練給付金 | 上記2つ以外の雇用・就職に役立つコース | 最大で受講費用の20% (年間上限10万) |
指定の教育訓練は、次のような資格や試験の合格を目標とするコースがあります。
【専門実践教育訓練給付金】
- キャリアコンサルタント
- 介護福祉士
- 看護師・准看護師
- 調理師
【特定一般教育訓練給付金】
- 大型自動車免許一種・第二種免許
- 社会福祉士
- 宅地建物取引士資格試験
【一般教育訓練給付金】
- 簿記検定
- 英語検定
- Webクリエイター能力試験
- 医療事務検定
- 理学療法士
- 栄養士
【補足】職業訓練と教育訓練の違いについて
ここまで説明を読んで「職業訓練と何が違うの?」と思った方もいるかもしれません。
職業訓練と教育訓練の大きな違いは、受講にかかる費用の違いと選べるコースの量の違いです。
職業訓練は条件を満たせば基本無料で受けることができますが、教育訓練は費用の20~70%の補助になります。
そのため、金銭的なメリットは職業訓練のほうが高いです。
一方で、教育訓練のメリットは、約15,000講座という圧倒的な講座数の多さ。
難易度の高い国家資格の合格を目指す講座など、より専門性の高いスキルを身につけたい方にぴったりのコースが多々あります。
ある程度貯蓄があり、なりたい職業も明確に決まっている場合は、教育訓練コースを選んだほうが再就職への近道となることもありそうですね!
厚生労働省:教育訓練給付制度のご案内
⑧広域求職活動費と移転費
ハローワークの紹介により遠方での就職活動が必要になった場合、または就職が決まった場合に支給される手当が「広域求職活動費」と「移転費」です。
それぞれの制度の内容と受給条件を表にまとめました。
広域求職活動費 |
【内容】 ハローワークから紹介で遠方の会社に行って面接などを受ける場合に、鉄道、船、飛行機、車でかかった交通費と、宿泊料がもらえる |
【受給条件】 ①雇用保険の受給条件を満たしている ②ハローワークに紹介された求人が、その失業保険を受ける方に適当と認められる管轄区域外に所在する事業所のもので、その事業所の常用求人であること ③失業保険の受給手続きをおこなっているハローワークから、面接などを受ける会社の所在地にあるハローワークまで200㎞離れている ④雇用保険の待期期間が経過した後に、広域求職活動を開始したこと ⑤移動や宿泊に必要な費用が、訪問先の会社の事業主から支給されないこと、またはその支給額では足りないこと |
移転費 |
【内容】 ハローワークから紹介された遠方の会社に就職するため、または職業訓練を受講するために引越さなければならない場合にもらえる |
【受給条件】 ①雇用保険の受給条件を満たしている ②雇用保険の待機期間が終わった後に就職する、または職業訓練を受講すること ③就職する会社または職業訓練施設が、次のいずれかに当てはまるため、ハローワークが住所・居所の変更が必要であると認める場合 a)通勤時間が往復4時間以上である場合 b)交通機関の便が悪く、通勤がむずかしい場合 c)就職先・職業訓練施設の特殊性や事業主の要求によって引越 しを余儀なくされる場合 ④引越しに必要な費用が、訪問先の会社の事業主から支給されないこと、またはその支給額では足りないこと |
ハローワーク:「広域求職活動費」 と 「移転費」 のご案内
⑨再就職手当
「再就職手当」は、失業保険をもらっている人が、早期に就職が決まったときにもらえる手当です。
早期の再就職を促すために導入された制度で、雇用保険の「就職促進給付」の中の1つです。
再就職手当を受け取るためには、失業保険の支給日数が3分の1以上残っているなどの条件を満たしている必要があります。
次の記事で再就職手当について詳しく説明しています。ぜひ参考にしてください!
参考記事:早期就職で受け取れる「再就職手当」について、職業訓練校が解説します
また、雇用保険の「就職促進給付」には、再就職手当だけではなく次のような手当もあります。
就業手当 | 再就職手当の対象となる就職先の条件に当てはまらない条件で就職が決まった場合にもらえる手当(6カ月未満の雇用など) |
就業促進定着手当 | 再就職したけれど、前職よりも賃金が下がった場合にもらえる手当 |
常用就職支度手当 | 障害がある方など、就職が困難な方が安定した職業に就いた場合にもらえる手当 |
雇用保険に一定期間加入していた人であれば、多くの手厚いサポートが受けられそうですね!
雇用保険に加入していなかった人がもらえるお金
続いて、雇用保険に加入していなかった人がもらえるお金を紹介します。
自営業、フリーランス、雇用保険に入らない条件でアルバイトやパートをしていた人はぜひ参考にしてください!
⑩職業訓練給付金
「職業訓練給付金」は、雇用保険に加入していない人が職業訓練を受ける場合にお金がもらえる制度です。
一定の条件を満たせば、月10万円の給付金と職業訓練校までの交通費をもらいながら、無料で転職に役立つ知識を学べます。
職業訓練給付金の受給をするには、下記の条件すべてを満たしている必要があります。
【職業訓練給付金の受給要件】
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- すべての訓練実施日に出席している
- 世帯の中に給付金を受給して職業訓練を受けている人がいない
- 過去3年以内に、不正行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
- 過去6年以内に職業訓練給付金の支給を受けたことがない
給付金を受け取るには、毎月ハローワークに申請に行く必要があり、上記の条件を満たしているかどうか確認されます。
職業訓練受講中に上記の条件を満たさなくなった場合や、職業訓練の出席率が8割以下になった場合は、途中で支給が打ち切りになることもあります。
申請には手間がかかりますが、お金をもらいながらスキルアップでき、就職サポートも受けられるとても魅力的な制度です。
厚生労働省:求職者支援制度のご案内
【その他の制度】求職者支援資金融資
「求職者支援資金融資」とは、月額10万円の職業訓練給付金だけでは生活費が足りない人のためにお金を「借りられる」制度です。
こちらはお金が「もらえる」わけではないので【その他の制度】としました。
次の条件に当てはまる方は、求職者支援資金融資の制度を利用できます。
【求職者支援資金融資の利用条件】
- 職業訓練給付金の支給決定を受けた
- ハローワークで「求職者支援資金融資要件確認書」※の交付を受けた
※交付要件
・貸付を希望する理由が適当と認められる
・貸付金を返済する意思があると認められる
・暴力団員ではない
貸付できる金額は、次の2つのパターンに分かれます。
1.同居または生計を一にする別居の配偶者、子または父母のいずれかがいる場合 |
月額10万円(上限) × 職業訓練の受講予定月数(最大12カ月) |
2.上記以外の場合(単身者など) |
月額5万円(上限) × 職業訓練の受講予定月数(最大12カ月) |
この制度はあくまでもお金を「借りられる」制度なので、当然ですがあとで返済しなければなりません。
さらに、貸付利息が年3.0%かかるため、借りた額より少し多めに返済することになるので注意しましょう。
こちらの制度は最後の手段として、慎重に計画を立てたうえで利用するかどうかを決めたほうがよさそうですね!
厚生労働省:求職者支援資金融資のご案内
職業訓練を受けるとお金をもらいながらスキルアップできる!
「仕事をやめたら生活費の不安があるけれど、この機会に再就職のためのスキルアップをしたい」という方には、職業訓練の受講をおすすめします!
以下で、職業訓練を受けるメリットを紹介します。
失業保険や職業訓練給付金をもらいながら転職に役立つスキルを学べる
この記事でもご紹介したとおり、条件を満たせば、失業保険や職業訓練給付金をもらいながら無料で転職に役立つスキルを学べます。
お金の不安が解消することはもちろん、スキルの習得に集中でき、その後の就職活動を有利に進めることができます。
再就職のための就職サポートを受けられる
職業訓練は知識やスキルを学ぶだけでなく、手厚い就職サポートを受けられます。
具体的にはキャリアコンサルタントによる個別相談や、応募動機の添削、模擬試験などです。
就職サポートを活かせば、より効率的に納得のいく就職を目指せるはずです。
自宅で受講できるオンラインeラーニングコースも選べる
介護や子育てで通学がむずかしい方、行きたい職業訓練が遠方にしかない方でも、自宅で職業訓練ができるオンラインeラーニングコースも増えてきました。
オンラインコースであっても、失業保険や職業訓練給付金の支給条件は変わりません。
下記の記事で詳しく説明しているので、オンラインの職業訓練に興味がある方はぜひ参考にしてください!
参考記事:オンライン(eラーニング)の職業訓練|授業内容と面接対策を紹介
FAQよくある質問
再就職手当はもらわないほうがいい?デメリットはある?
「再就職手当はもらわないほうがいい」といわれる理由は、失業保険を満額もらえなくなるからだと思われます。
確かに、再就職手当を受け取ると、失業保険を満額受け取った場合よりも最終的にもらえる金額は少なくなることがあります。
ただし、失業保険をもらい続けるより、早期に就職したほうが毎月安定した収入を得られます。
自分の経済状況や就職活動の状況に合わせて、どの制度を利用するか検討しましょう。
退職後にすぐに転職したらもらえるお金はある?
失業保険の受給中の方が早期に就職した場合、就職お祝い金として再就職手当がもらえます。
ハローワークで手続きすることで受け取れ、再就職が早ければ早いほどもらえる金額が多くなります。
再就職手当については、次の記事で詳しく説明しているので参考にしてみてください。
参考記事:早期就職で受け取れる「再就職手当」について、職業訓練校が解説します
仕事を辞めたらまず何をすればいい?
仕事を辞めて、次の就職先が決まっていない場合は、次の手続きをする必要があります。
【仕事を辞めたらすること】
- 健康保険の切り替え
- 失業保険の申請
- 年金の変更手続き
- 住民税の支払い
- 年末まで再就職しない場合は確定申告
退職後はやることがいっぱいあってバタバタしますが、上記の手続きは期限もあるので忘れずに実施する必要があります。
退職後にやるべきことを把握し、計画もしっかり立てておきましょう。
さいごに|仕事を辞めたらもらえるお金を上手に活用しよう!
今回は、仕事を辞めたらもらえるお金についてご紹介しました。
この記事を読むまで聞いたこともなかった制度もあったかもしれませんね。
これらの制度を上手に活用すれば、失業中のお金の不安が解消でき、スキルアップや就職活動に集中して取り組むことができます。
一度しっかり理解しておけば、今後もきっと役立つときがくるはず。
失業中のお金の不安を抱えている方は、ぜひ今回の記事の内容を参考にしてください!
監修者
平原正浩
ワークキャリア株式会社 求職者支援訓練 本部運営チームリーダー
ワークキャリア株式会社の本部にて、職業訓練校「ジョブトレ」の運営業務全般を統括する。主な業務は訓練制度の把握や訓練運営体制の整備、開校申請など。
ライター
いそべなおこ
ジョブトレ公式ブログライター/事務
ワークキャリア株式会社の求職者支援事業「ジョブトレ」にてSEOメディアの公式ライターを担当。選考面接官・事務業務にも携わる。未経験から事務職を開始した経験から、ジョブトレ事務養成科コースの職業人講話にも登壇している。