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失業保険の再就職手当をもらう条件や計算方法を紹介|デメリットまでわかりやすく解説

失業保険

これから失業保険をもらう方の中には「失業保険を満額もらってゆっくり仕事を探すのか」「早々に就職を決めて再就職手当をもらうのか」を悩んでいる人もいるでしょう。

受給できる総額だけを比べると、再就職手当よりも失業保険の方が多く手当が支給されます。

とはいえ、失業保険は前職でもらっていた給与の50〜80%が支給されるため、早々に転職を決めないと生活が苦しくなるデメリットも。

そこで本記事では、再就職手当をもらう条件だけではなく3つのデメリットについても解説します。

再就職手当を受給するか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

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失業保険の再就職手当とは?

再就職手当とは、失業保険の受給中に安定した職業に就職したり、事業を始めたりすると支給される手当のことです。

受給するためには条件があるため、以下の4つのポイントを見ていきましょう。

  • 再就職手当の目的
  • 失業保険と再就職手当の違い
  • 再就職手当がもらえるタイミング
  • 会社都合退職と自己都合退職の違い


場合によっては受給できないケースもあるので、詳しく解説していきます。

再就職手当の目的

再就職手当の目的は、早期の再就職をサポートすることです。

支給される額は、再就職の前日までに残っている失業保険の支給日数によって異なります。

具体的には、以下のとおりです。

失業保険の支給残日数の割合支給される再就職手当の割合
総支給日数に対して3分の2以上失業保険の支給残日数の70%の額
総支給日数に対して3分の1以上失業保険の支給残日数の60%の額
失業保険の支給残日数による再就職手当


再就職手当を受給した人の「6カ月分の賃金」が「離職前の賃金」より低いときは「就職促進定着手当」も受給できます。

失業保険と再就職手当の違い

失業保険と再就職手当の大きな違いは、支給の目的と受給できるタイミングです。

失業保険は、失業状態の生活を安定させて再就職できるようにサポートする目的で支給されます。

受給するためにはハローワークに「離職票」を提出して「求職申込」を行わなければいけません。

失業保険の受給までの具体的な流れは、以下のとおりです。

  1. ハローワークに離職票の提出・求職申込
  2. 7日間の待機期間
  3. 自己都合退職者は2〜3カ月の給付制限
  4. 雇用保険受給者説明会
  5. 初回の失業認定日|自己都合退職者以外は受給スタート
  6. 2回目の失業認定日|自己都合退職者も受給スタート


失業保険と再就職手当は支給の目的が異なるため、同時に受給はできないので注意してください。

再就職手当がもらえるタイミング

再就職手当がもらえるタイミングは、申請から約1〜2カ月後が目安です。

ハローワークは「支給要件を満たしているか?」「本当に就職しているか?」などを調査してから、再就職手当の支給を決定します。

参考:再就職手当 を申請される方へ

また、再就職手当を最大限もらうなら、以下のタイミングで再就職先に入社することを意識すると良いでしょう。

  • 待期期間が満了したタイミング
  • 支給残日数が3分の2以上残っているタイミング


ただし、あくまで再就職の目的は自分に適した仕事に就くことです。

再就職手当をもらうことが目的となり、焦って就職先を決めてしまうことは後悔につながります。

目先のお金のことだけを考えて、目的を見失わないようにしましょう。

会社都合退職と自己都合退職の違い

再就職手当をもらうときに離職理由によって異なる点は、就職先を紹介してもらう場所に制限があるかどうかです。

離職理由による就職先を紹介してもらう場所の制限は、以下のとおりになります。

離職理由就職経路の制限
会社都合退職の場合制限なし
自己都合退職の場合待期期間満了後1か月はハローワーク又は職業紹介事業者の紹介が対象
離職理由による就職経路の制限


自己都合退職の場合でも、待機期間が満了して1カ月経過すると、就職先を紹介してもらう場所の制限はなくなります。

失業保険の再就職手当の計算方法

再就職手当は「基本手当日額×支給残日数×給付率」から計算できます。

基本手当日額とは、1日あたりに受給できる失業保険の額です。雇用保険受給資格者証で確認できます。

条件を具体的に設定して、再就職手当の計算方法を見てみましょう。

【設定条件】

  • 年齢:30歳
  • 基本手当日額:5,000円
  • 離職理由:自己都合退職
  • 失業保険の所定給付日数:90日
  • 支給残日数:60日
  • 給付率:70%


給付率は、所定給付日数に対して支給残日数が2/3以上なら70%、1/3以上なら60%です。

ここでは、給付率70%を例に計算してみます。

【再就職手当の支給額の例】

再就職手当=5,000円×60日×70%=210,000円


なお、延長給付の支給残日数は再就職手当の計算には含まれません。

再就職手当を受給する8つの条件

再就職手当を受給するには、8つの条件をすべて満たさなくてはいけません。

具体的に8つの条件とは、以下のとおりです。

  1. 失業保険の支給残日数が3分の1以上あること
  2. 1 年以上勤務する見込みがあること
  3. 待期満了日以降の就職であること
  4. 給付制限がある場合、待期満了から1ヶ月間はハローワーク又は職業紹介事業者の紹介であること
  5. 離職前の雇用先や関連事業主への再就職ではないこと
  6. 3年以内に同様の支給を受けていないこと
  7. 受給資格決定前から採用が内定してないこと
  8. 原則として、雇用保険の被保険者資格を満たす雇用であること

参考:再就職手当のご案内

条件には、例外の設定や今後改変される可能性があります。

自身の状況が当てはまるのか不安なときは、管轄のハローワークに相談しましょう。

参考:全国ハローワークの所在案内|厚生労働省

再就職手当を受給する3つの手続き

再就職手当は、就職が決まると自動で受給できるわけではなく、ハローワークで手続きする必要があります。

具体的な手続きの流れは、以下のとおりです。

  1. 採用証明書をハローワークに提出する
  2. 「再就職手当支給申請書」を記入する
  3. 「再就職手当支給申請書」と「雇用保険受給資格者証」を提出する


手続きに漏れがないように、順番に詳しく解説していきます。

1.採用証明書をハローワークに提出する

就職が決まったら、採用証明書を用意してハローワークに就職を報告します。

採用証明書は、会社が採用したことを証明する書類であるため、再就職先に記入してもらう必要があります。

入社前に記入してもらうことが難しい場合は、その旨をハローワークの担当者に伝えてください。

就職を報告するときにハローワークに持っていく物は、以下のとおりです。

  • 採用証明書
  • 雇用保険受給資格者証
  • 失業認定申告書
  • 印鑑


なお、採用証明書は「雇用保険受給資格者のしおり」に付属しています。失くしてしまった場合はハローワークで再配布してもらいましょう。

2.「再就職手当申請書」を記入する

採用証明書を提出して、受給条件を満たしていることが認められると「再就職手当支給申請書」が発行されます。

紛失してしまったときや書き間違いがあるときは「ハローワークインターネットサービス」から再発行が可能です。

再就職手当支給申請書は、ハローワークが再就職手当の支給を審査するための書類です。

そのため、自分で記入する欄の他に再就職先が記入する欄も用意されているので注意してください。

提出は「就職日の翌日から1カ月以内」と定められているため、できる限り早く記入しておきましょう。

3.「再就職手当申請書」と「雇用保険受給資格者証」を提出する

再就職手当支給申請書を再就職先にも記入してもらったら 「雇用保険受給資格者証」と一緒にハローワークに提出します。

以上で、再就職手当の申し込みは完了です。ハローワークが1カ月ほど調査や確認作業をおこなうので、結果を待ちましょう。

支給が認められた場合には「就業促進手当支給決定通知書」が届いて、通知到着から1週間前後で再就職手当が指定口座に振り込みされます。

不採用の場合は「不支給通知」が届くので、申請書の不備などが原因ではないかハローワークに問い合わせてみてください。

再就職手当がもらえない3つの原因

支給残日数や手続きに問題がなくても、再就職手当がもらえないことがあります。

特に気をつけたい原因は、以下の3つです。

  • 待機期間に就職している
  • 3年以内に受給したことがある
  • 離職前と同じ企業に就職した


支給条件を満たせるように、順番に見ていきましょう。

待機期間に就職している

待期期間に就職してしまうと、再就職手当の対象外になります。

なぜなら、再就職手当は失業保険を受給している人に向けた手当であるからです。

失業保険の受給資格は、待期期間を失業状態で7日間過ごさないと認められません。

待期期間中の就職は、失業保険の受給資格が確定していない状態であるため、再就職手当の対象にはならないというわけです。

また、待期期間中にアルバイトやパートで働いてしまうと「待期」が延長されてしまうので注意してください。

3年以内に受給したことがある

3年以内に同様の給付を受けている場合も、再就職手当がもらえない原因のひとつです。

具体的には、以下の給付があてはまります。

  • 再就職手当
  • 常用就職支度手当
  • 事業開始に係る再就職手当


短期間で受け取りできてしまうと、再就職手当を目的に就職と退職を繰り返す可能性も考えられます。

そのため、受給した場合は一定期間もらえなくなることを覚えておきましょう。

離職前と同じ企業に就職した

離職前と同じ企業や関連会社に就職すると、再就職手当は支給されません。

関連会社にあてはまる条件は「資本・資金・人事・取引」で密接に関係があるかどうかです。

再就職手当の対象として関連会社への就職も認めてしまうと「以前の雇用主・失業者・再就職先」の3者間で示し合わせて、不正に受給することも考えられます。

そのため、たまたま再就職先が関連会社であった場合でも、支給は認められないので注意しておきましょう。

もらわないほうがいい?再就職手当の3つのデメリット

目的にあわせて受給しないと、再就職手当はデメリットになる可能性もあります。

本記事では、以下の3つの例を見ていきましょう。

  • 失業保険を満額受給できない
  • 給付日数が1/3以下になると申請できない
  • 職業訓練で受給できる延長給付がなくなる


思わぬ事態にならないためにも、それぞれ解説していきます。

失業保険を満額受給できない

再就職手当を申請すると、失業保険は満額受給できなくなります。

なぜなら、失業保険は就職日の前日までの分で支給が終了してしまうからです。

とはいえ、失業保険を満額受給するために求職活動を遅らせると、休職期間が延びて面接の印象が悪くなることも考えられます。

手当はあくまでも再就職のための支援です。自分に適した再就職先を探すことを第一に活動しましょう。

給付残日数が1/3以下になると申請できない

再就職手当は、失業保険の給付残日数が1/3以下になると申請できません。

例えば、失業保険の所定給付日数が90日ある場合は、残りの給付日数が30日以下になると再就職手当の申請ができなくなるというわけです。

再就職手当が支給される具体的な給付残日数を把握するには、雇用保険受給資格者証で失業保険の所定給付日数を確認しておきましょう。

職業訓練で受給できる延長給付がなくなる

就職が決まると、条件を満たしていても職業訓練の「訓練延長給付金」を受給することはできません。

訓練延長給付金が受給できる条件は、以下のとおりです。

  • ハローワークで職業訓練の指示を受けること
  • 失業保険の給付日数を2/3以上残した状態で訓練を開始すること
  • 受講期間が2年以内のコースであること
  • 過去1年以内に公共職業訓練を受講していないこと


就職が決まると、入社日の前日をもって失業保険の支給は終了します。

そのため、職業訓練の訓練延長給付の条件を満たしていても受給はできません。

ただし、職業訓練は再就職先の判断によって継続も可能です。

早期に就職が決まった場合は、再就職手当を忘れずに申請しておきましょう。

なお、職業訓練の「訓練延長給付金」について詳しく知りたい方は「職業訓練の訓練延長給付金とは?条件や注意点をわかりやすく解説」も参考にしてください。

FAQよくある質問

申請を忘れた場合は再就職手当はもらえない?

1カ月以内の申請期限を過ぎてしまっても、2年間は申請可能です。

ただし、期限を過ぎてから申請すると、他に受給している手当の返還を求められる可能性があります。

具体的に返還の対象になる手当の例は、以下のとおりです。

  • 就業手当
  • 就業促進定着手当
  • 教育訓練給付金


また、通常の支給スケジュールよりも大幅に遅くなるケースもあるため、申請はなるべく期限内に済ませておきましょう。

参考:時効についてのリーフレット

アルバイト・パートでも再就職手当は受給できる?

アルバイトやパートでも条件を満たしていれば、再就職手当を受給できる可能性があります。

特にアルバイトやパートで注意したい再就職手当の受給条件は、以下の2つです。

  • 1年以上の雇用が見込まれていること
  • 雇用保険の加入条件を満たしていること


ただし、再就職手当を受給するには上記2つを含めた8つの条件をすべて満たす必要があります。

対象かどうか不安な方は、管轄のハローワークで相談してみましょう。

参考:全国ハローワークの所在案内|厚生労働省

個人事業主・起業の場合も再就職手当は受給できる?

個人事業主や起業の場合でも、再就職手当を受給できる可能性があります。

再就職手当を受給するには、7日間の待期期間を満了してから「開業届の提出」や「会社設立」をおこなう必要があります。

また、自己都合退職の場合は、給付制限中の1カ月間はハローワーク又は、職業紹介事業者の紹介による就職のみが再就職手当の対象になるので注意してください。

手続きに必要な書類は、会社員として就職する場合と異なる可能性があるため、ハローワークの担当者に詳細を確認しましょう。

再就職手当を受け取ってすぐ退職したとき失業保険はもらえる?

再就職手当を受け取ってすぐ退職したときは、前回受給していた失業保険の残り分を受給できます。

ただし、受給期限である離職日から1年が経過していないことが条件です。

受給期限が過ぎている場合は、新たに失業保険の受給条件を満たさなくてはいけません。

具体的には、以下のとおりです。

離職理由必要になる雇用保険の加入期間
会社都合・特定理由離職者離職した日以前の1年間に通算して6カ月間
自己都合離職した日以前の2年間に通算して1年
失業保険が受給できる条件


上記の内容から、新たな失業保険の受給条件を満たすには、最低でも1年間は再就職先で勤めなくてはいけません。

待期期間中に内定したとき再就職手当はもらえる?

待期期間中に内定をもらって、再就職手当が受給できるかどうかは入社日の日程によります。

具体的には、以下のとおりです。

入社日の日程再就職手当の支給
待期期間中再就職手当の対象外
待期期間の満了後再就職手当の対象
入社日による再就職手当の支給


再就職手当は、失業保険を受給している人を対象にする手当です。

そのため、受給資格が確定していない待期期間に入社した場合は再就職手当の対象外になります。

失業保険と再就職手当はどちらがお得になる?

失業保険と再就職手当では、どちらがお得になるかは人それぞれです。

失業保険と再就職手当のメリットとデメリットを表にまとめると、以下のようになります。

手当の種類メリットデメリット
失業保険・再就職手当よりも多い
・就職先をゆっくり選べる
・休職が長く転職に不利
・社会保険料の負担が増える
再就職手当・休職が短く転職に有利
・収入が途切れない
・失業保険の満額より少ない
・就職先をゆっくり選べない
失業保険と再就職手当のメリット・デメリット


失業保険の受給中は、手当で得するよりも自分に適した職場探しを重視するべきです。

手当ありきで行動して、求職活動に失敗しないように注意してください。

さいごに

本記事では、再就職手当をもらう条件や計算方法を紹介してきました。

再就職手当を受給するには、以下の8つの条件をすべて満たす必要があります。再度おさらいしておきましょう。

  1. 失業保険の支給残日数が 3 分の1以上あること
  2. 1 年以上勤務する見込みがあること
  3. 待期満了日以降の就職であること
  4. 給付制限がある場合は待期満了から1 ヶ月間はハローワーク又は職業紹介事業者の紹介であること
  5. 離職前の雇用先や関連事業主への再就職ではないこと
  6. 3年以内に同様の支給を受けていないこと
  7. 受給資格決定前から採用が内定してないこと
  8. 原則として、雇用保険の被保険者資格を満たす雇用であること

参考:再就職手当のご案内

また、失業保険に関する手当は、あくまで再就職をサポートするための手当です。

手当の支給が目的になって、求職活動がおろそかにならないように注意しましょう。

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監修者

平原正浩

平原正浩

株式会社ワークキャリア 求職者支援訓練 本部運営チームリーダー

株式会社ワークキャリアの本部にて、職業訓練校「ジョブトレ」の運営業務全般を統括する。主な業務は訓練制度の把握や訓練運営体制の整備、開校申請など。

ライター

いしい ゆうすけ

いしい ゆうすけ

Webライター

株式会社ワークキャリアの求職者支援訓練事業「ジョブトレ」にて、SEOメディアの執筆を担当。過去に販売職から営業職への転職経験あり。自分自身が悩みながら行動した経験をもとに、読者の問題解決につながる記事を目指して執筆している。

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